著者
中村 充博 鈴木 祥悟
雑誌
総合政策 = Journal of policy studies (ISSN:13446347)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.49-58, 2007-12-01

マツ材線虫病の媒介者であるマツノマダラカミキリの有力な天敵であるアカゲラによる防除効果を高めるためには、防除対象林分でのアカゲラの生息密度を高くすることが重要である。しかし、マツ材線虫病が蔓延しているマツの単純林のような林では、アカゲラが繁殖やねぐらとするための巣穴を掘ることのできる木が少ないことから、生息密度は低い傾向にある。そのため、アカゲラを誘致する目的で人工巣丸太の架設実験を行った。その結果、中空式穴開け型巣丸太が軽量でアカゲラによって繁殖に利用されるまでの期間が短いため最も有効であることが明らかになった。