著者
吉田 純土 中西 賢也 豊辺 将嘉 岩崎 正久 渡辺 英俊 日向野 茂
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.A_8-A_17, 2019

<p><tt>政府による「観光立国推進基本計画」の策定等を受け、官民が一体となった観光関連事業が推進される中、一部の観光地においては街路空間における歩行者の混雑が深刻になっている。そこで本研究においては歩行者の歩行目的に特徴を有する地域において観測を行い、歩行速度、歩行密度等のデータを収集したうえで、交通容量を算出し、「観光」目的の歩行者が多い地域と「通勤」目的の歩行者が多い地域等とを比較した。</tt> <tt>その結果、「観光」目的の歩行者は、「通勤」目的の歩行者と比べ集団歩行が多いこと、立ち止まりが多いこと、歩行速度が遅いこと、単位幅員あたりの交通容量が小さいこと等が明らかになり、観光地やその周辺市街地等における歩行動線の検討や歩行空間整備に関しては観光地特有の対応方策や歩道整備水準の策定等が必要であることを示した。</tt></p>