著者
久本 美亜
出版者
学校法人 夙川学院 夙川学院短期大学
雑誌
夙川学院短期大学研究紀要 (ISSN:02853744)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.13-26, 2004-03-17 (Released:2020-01-24)
参考文献数
34

追熟過程のバナナ果肉および果皮に、主として2種の酸性α-グルコシダーゼ(AAG)が存在し、これらは、塩を含まない中性緩衝液で抽出される可溶性型酵素(SAAG)および0.2M以上のNaClを含む中性緩衝液で抽出される細胞壁結合型酵素(BAAG)であった。総AAG活性に対するSAAGおよびBAAGの活性比率は、それぞれ、48.0%、42.1%であり、このほかに塩を含んだ中性緩衝液では抽出されない酵素が9.9%存在した。成熟した黄色バナナからSAAGとBAAGを順次抽出し、Con A-SepharoseおよびSephadex G-150カラムクロマトグラフィーにより、それぞれ744倍(回収率7.8%)、264倍(回収率13.4%)に精製した。それぞれの分子量はSAAGが約70,000、BAAGは約90,000であった。これらの酵素は共通してマルトースを最もよく分解し、マルトオリゴ糖も分解する典型的なマルターゼであることが明らかとなった。しかし、長鎖マルトオリゴ糖(G_5-G_7)に対する分解効率(Vmax/Km)はSAAGよりもBAAGの方が低かった。