著者
浜田 龍夫 大久保 忠旦 早川 秀輝 亀岡 喧一
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.22-25, 1974-04-25

生育ステージにともなう草の消化率の推定のために連続消化試験の適用を考え,モデル実験を行なった。その結果,草の生育ステージを追って3日毎に草を刈取って山羊に給与し,給与飼料と排泄糞との間の時間的ずれを考えないで消化率を求めても,消化率におよぼす誤差は無視しうる程度の大きさであるとみなした。つぎにアルファルファ,ペレニアルライグラス,トールフェスクの3草種につき,草高12〜15cmぐらいの時期から刈取給与を始め,連続消化試験法によって,1ヵ月後にいたるまでのエネルギーと粗蛋白質の消化率の変化を示す回帰式を求めた。これより,試験開始日の5月11日以後の経過日数に対して,1日あたりのアルファルファ,ペレニアルライグラス,トールフェスクのエネルギーの消化率の減少度は,0.41,0.54,0.32%となり,また,それらの粗蛋白質の消化率の減少度は,0.35,0.45,0.31%になると推定した。