著者
井上 正太 若林 尚樹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.116-116, 2005

本研究では、mp3プレイヤーの曲の検索という操作に着目し、この操作を短期間で習熟することが可能なデザインの提案を目的としている。その手法として、経験・体験で既に行ったことのあるふるまいを利用し操作することのできるユーザーインターフェースを用意し、そこからユーザーが操作方法を推測することにより、新たに操作を覚える必要のない道具を提供する。ここで曲の検索ということから、音に関わるものを探す場面を5つ想定した。CD屋でCDを探す場面/レコード屋でレコードを探す場面/レコード内のひとつの音を探す場面/ギターのチューニングで調律のあった音を探す場面/聴診器で体の中の音を探す場面といったものである。この場面において、音を探している最中に行うナゾル・ズラス・マワスといったふるまいに着目した。それらのふるまいにより実際に操作できるように、タッチパネルなどユーザーの動きに依存した操作を取り入れたモデルを構想し、研究の効果を期待する。モデル実験の結果、本研究の手法は、ユーザーの経験・体験によって斑が生じてしまうため、より多くのユーザーへの対応を考えるためには、新たな工夫が必要だと考えられた。