著者
伊勢 正明
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
no.50, pp.85-98, 2013-03-31

最近、筆者は「保育士」あるいは「保育者」の専門性について考える機会に多く出会っている。本稿は、そのような状況においてこれまで筆者なりに推測してきた保育者の専門性について、施設養護の原理、保育所保育指針、幼稚園教育要領、保育者の専門性について言及した文献、そして「真宗保育」に関する文献を基に、言語化することを目的とした。 結論として、保育者全般に共通する専門性として、"養護(安全と情緒の安定を保障する関わり)"を取り出すことができ、保育者の基底を支持する専門性として位置付けられるのではないかと考察した。しかし、本稿では、「保育臨床」、「反省的実践家」、「感情労働」といった視点からの検討ができなかった。また、真宗保育についての理解は不十分な域に留まっている。今後、これらの観点から継続して保育者の専門性を検討したい。
著者
伊勢 正明
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
no.47, pp.11-20, 2010-03-31

本稿は、平成19年4月から開始された特別支援教育についての現状について整理・検討する中から、発達障がい児の早期発見・早期対応に資する仕組みとして保育所・幼稚園・小学校の三者連携が有効に機能することが望ましいとの視点に立って、効果的な三者間連携の構築条件を研究仮説として提示することを目的とした。結論として、これら三者間の連携の他に、地域社会資源としての各市町村教育委員会及び保健センター等の行政機関の動向が重要な要因と考えられ、連携様態も就学前後の接続時だけではなく平時の連携の在り方に目を向ける必要があることを論じた。