著者
倉谷 徹
出版者
日本循環制御医学会
雑誌
循環制御 (ISSN:03891844)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.171-178, 2015 (Released:2016-01-21)
参考文献数
10

大動脈弁狭窄症に対する治療は、四半世紀の間、人工弁置換術がgold standard となっていた。その成績は十分に満足できる早期及び遠隔成績を得ていたが、高齢者やhigh risk 患者において、手術困難もしくは不可能とされていた患者が多数存在すると言われている。そこで、2002 年より経カテーテル的大動脈弁植え込み術(transcatheter aortic valve implantation, TAVI)が臨床導入され、これまでに約10 万例以上の症例にこの手術が施行された。本邦では、2009 年に我々が第一例目を施行し、2013 年10 月よりEdward SAPIEN XT が市販されるようになった。その後2000 例以上の症例が安全に施行されている。ただ体格の小さい日本人特有の解剖学的制限があり、今後新たなる基準を独自に構築する必要があると同時に、日本人に適した新しいデバイスの早急な導入を各会社とも検討の必要がある。