著者
加納 隆弘 杉田 静雄
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.33-37, 1981 (Released:2013-02-19)
参考文献数
13

テクニコン社製オートアナライザーを用い,o-クレゾールフタレインコンプレクソンによる比色定量法によって製塩関係試料中のカルシウムイオンの自動分析を検討した. その結果は次のとおりである.試料は, まずリン酸一カリウム緩衝溶液によってpHが調整され, 次にo-クレゾールフタレイン試薬溶液と混合, 発色させて比色計に送り, カルシウムイオンを定量する. 本法によれば, 0~200mg/lまでの範囲でカルシウムイオン量と吸光度は直線性を示す.本法と従来用いられているEDTA法とを比較した結果, ほぼ同等の精度を示すことが明らかになり, 変動係数 として4%以下の測定値を得ることができた. 測定速 度は連続20点/hである.