著者
奥畑聡仁 杉木章義 加藤和彦
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.21, pp.1-8, 2012-07-25

近年のクラウドコンピューティングの普及に伴い,データセンターの規模が拡大している.これらの多数の計算機資源を管理するデータセンターにおいて,日常的に発生している障害への対策は大きな課題である.本研究では,クラウド環境で典型的に行われるリソースプールから資源を取り出すという操作に着目し,その障害対策を Lineage と呼ばれるモデルを用いて導入する.障害が発生した資源の代わりをクラウド基盤ソフトウェアが自動的に用意し,透過的に障害に対応することを目指す.本研究では,この手法を当研究室で開発しているクラウド基盤ソフトウェアである Kumoi に導入し,いくつかのスクリプトを用いて実験を行い,障害発生時の Lineage の挙動を確認した.