著者
原 匠一郎 渡邊 裕司 清水 昭信
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.255-256, 2020-02-20

本研究では、組み合わせ最適化問題の1つである巡回セールスマン問題(TSP)を、物理的な現象を用いて解く方法を提案する。物理的な現象そのものを用いることで計算量を減らし、より短時間で解を得られると期待できる。本手法では、各2都市間を抵抗のある導線ですべて繋げたモデルを考える。このモデルに対して垂直に一様な交番磁界をかけると、各導線に渦電流が流れる。この渦電流の値を測定し、測定した値を用いてTSPの解を得ようとするのが、本研究の狙いである。本研究では、TSPで与えられている移動コストに加えて、提案する物理モデルによって測定された渦電流の値を用いることで、Greedy法の改良を図り、提案手法が有効に働くことを示す。