著者
古屋 東一郎
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.209-217, 1984

実習しやすく生徒が喜ぶ物理実験教材の研究を通し,これらの実験に必要な材料を,コンパクトなケースに納めた「パック詰めにされた手軽にできる生徒実験」なるものを開発した.この研究には,高校での物理の教師としての経験,および理大の「実験講義」の手伝いなどを通して約10年の歳月をかけて作り上げた.特にこの2〜3年間でその内容が研究発表できるような充実したものにした.これらの実験はすべて短時間で手軽にできるため,生徒には普通の理論的な授業の中に,ほんの少しの時間をさいて実験させることもできる.さらにこのパックによる実験によって,ひじょうに興味深い現象が見られるため,生徒は物理を身近なものとして捕えることができる.よって生徒に興味をもたせながら授業を進める手段として,この方法は非常に有効である.