著者
吉野 槙一 中村 洋 黄田 道信 東海林 宏
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.171-174, 1990-05-18
被引用文献数
3

TKR後の可動域をより増すために術後訓練を次のように工夫した.1) 訓練中の疼痛を軽減するため,開始1時間前にNSAID座薬を用いる.2) 徒手他動的ROM訓練の準備運動としてCPMマシーンを用いる.3) CPMマシーンによる準備運動後,直ちに徒手他動的ROM訓練を開始する.4) 術後7〜10日位までに術中に得られた最大屈曲角度まで屈曲する.5) その後,退院するまで少なくとも1日1回最大屈曲角度まで屈曲することを続ける.以上の方法に従って術後の訓練を行ったところ,術後可動域は平均131°へと増大し,そのうち50%はfull flexion が可能になった.