著者
渡辺 元太郎 園田 英貴
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.350-355, 2007-05-05

超新星や中性子星といった高密度天体の内部には,棒状や板状に伸びた原子核-原子核パスタ-がどうやら存在しているようだ.最近我々が行った,量子分子動力学法によるシミュレーションは,重力崩壊による物質の圧縮や,中性子星の冷却の過程でパスタ相が実際に形成されることを予言している.本稿では,宇宙物理学的な背景を踏まえつつ,パスタ相研究の最近の進展として,我々の研究を紹介する.