著者
土本 幸司 川島 裕崇 本田 晋也 高田 広章
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013-EMB-28, no.8, pp.1-6, 2013-03-06

昨今の自動車の高機能化に伴い,車載ソフトウェアが大規模・複雑になってきている.その結果,ソフトウェア開発のコストが増大し,大規模なソフトウェアを含む車載システムの安全性を確保することが困難になってきている.こうした背景を受け,高い安全レベルを要求される車載ソフトウェアをできる限り少ないコストで開発するためのパーティショニング機構(DefensiveZone)の開発を行なった.DefensiveZoneでは,小規模なハードウェアをマイコンに付加することによって,あるソフトウェアの不具合が他のソフトウェアへ波及しないように保護を行なう.性能評価においては,DefensiveZoneはAUTOSAR OSのメモリ保護機能に比べて半分程度の実行オーバヘッドでソフトウェアの保護を行なえることを確認した.