- 著者
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堀江 幸生
- 出版者
- 人工知能学会
- 雑誌
- 2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
- 巻号頁・発行日
- 2019-04-08
強い人工知能と,神の想いで創造された魂の起源・人の価値・人を人たらしめるものとの間には,キリスト者に,聖書的な教えとは何かと言う神学的な葛藤を問い続ける.それは,キリスト者として信仰が試される場でもある.技術の進歩が遅い時,キリスト者は人工知能の領域における技術的成果の可能性が,神によって本質的に制限されているという主張には関係しないことが可能であったが,強い人工知能の誕生可能性が大きくなるに連れて無視できる事柄ではなくなった.本稿では,キリスト者の聖書的な理解が,強い人工知能と対峙すべきか否か,またそれを強い人工知能にどのように作用すべきかを考察した.結果は,強い人工知能の出現を神は妨げるものではないが,強い人工知能の倫理的な影響は慎重に考慮する必要があることを提示した.