著者
塚田 悠貴 髙島 一昭 山根 剛 山根 義久
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.30-33, 2014-03-20 (Released:2016-02-05)
参考文献数
8

9歳齢,未去勢雄のミニチュアダックスフンドがブドウの皮を摂取した後何度も吐くとの主訴で来院した。血液検査でBUN(104.5 mg/dl),Cre(6.9 mg/dl),Ca(13.1 mg/dl),P(17.9 mg/dl),K(5.15 mmol/l)の上昇を認めた。以上からブドウの皮を摂取したことに関連する急性腎不全と診断し,入院下で治療した。第1病日に一時的に乏尿に陥ったが,利尿薬等の投与で改善傾向にあった。その後も血液検査に改善がみられたが,第7病日に一般状態が悪化し,血小板数も低下しDICが疑われ,第10病日に死の転帰をとった。