著者
大場光一郎 大場寧子 須藤功平
雑誌
デジタルプラクティス
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.36-44, 2011-01-15

XML処理をRubyを使って行うときの第一の課題は, XMLを正しく処理し目的を達成することであるが,もう一つの大きな課題は, Rubyの特性を活かし,オブジェクト指向的に美しい設計を行い,プログラムのインターフェイスを直感的で使いやすくすることである.本稿では,ライブラリRSS Parser の開発を通じてこれら2つの課題にどのように取り組んだかについての経験を通して,広くRubyにおけるXML処理の設計・実装について考慮すべき事柄について論じる.ことに,現在国内では開発者が最も多く,実際の開発に頻繁に使われているJavaとの対比を通し,Rubyの特性を活かした設計についての知見を述べる.