- 著者
-
立石 毅
梅林 芳弘
高橋 久恵
大塚 藤男
- 出版者
- 日本皮膚科学会西部支部
- 雑誌
- 西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
- 巻号頁・発行日
- vol.57, no.2, pp.268-271, 1995-04-01 (Released:2011-07-20)
- 参考文献数
- 12
症例1は1歳の男児。生後1週に左下腿に紅色の皮疹が出現し, 同部位に小水疱形成を繰り返していた。症例2は5ヵ月の女児。生後3ヵ月に右胸部に水疱形成を繰り返す皮疹が出現。いずれもダリエー徴候陽性。組織学的に真皮内に肥満細胞の増殖を認め, 単発性肥満細胞症と診断した。局所ステロイド剤外用にて水疱形成は抑制された。筑波大学皮膚科における1976年10月より1993年7月までの外来初診患者数47849人に対して, 肥満細胞症患者は10人で0.02%にあたる。単発性肥満細胞症はその中で2例(0.002%)のみであった。