著者
大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC) University Space Engineering Consortium (UNISEC)
出版者
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
雑誌
宇宙航空研究開発機構契約報告 = JAXA Contract Report (ISSN:24332240)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-CR-21-002, pp.1-434, 2022-01-24

本報告は、日本の大学・高等専門学校による超小型衛星(50kg以下)の開発・運用プロセスの「信頼性」を底上げし、目的/目標としたミッションを成功させるためのベストプラクティスを検討するための基礎となる情報の調査結果である。国内大学・高等専門学校等における超小型衛星の開発状況と、打ち上げ済みの場合はその運用結果、ミッションや衛星・搭載機器等の成功/失敗の状況について調査を行った。なお、「成功」/「失敗」の事例については、「ミッション全体」のみではなく、サブシステムやコンポーネント(例えば、機器の不具合や運用のトラブル、マネジメントの停滞等)も対象に含めて調査を行った。その結果、32機の衛星数について208 件の事例情報(うち、成功事例72、失敗事例136)を取得し、分析・評価した。更にこれらの結果を基に、超小型衛星のミッションサクセスのための要件項目(超小型衛星ミッションを成功させるために最低限行っておくべき事項)を抽出し、プロジェクトマネジメント、衛星設計、試験の3つの観点で分類した。