著者
大山 喜冴 伊藤 貴之
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.126-135, 2007 (Released:2008-05-27)
参考文献数
25

映画やテレビCMの製作,およびマルチメディア技術において,画像の印象に合った音楽を用いることは非常に重要である.そこで我々は,ユーザが任意の音楽と画像を入力した際に,画像の印象に合わせて音楽を自動アレンジする手法の研究を進めている.本論文ではその初期成果として,画像の色分布および対象物からその印象を推測し,その印象に合ったリズムパターンで音楽を自動アレンジする手法を提案する.本手法では前処理で,ユーザに多数のサンプル色,サンプル画像,画像に写る対象物をキーワードとして提示し,この各々から連想されるリズムパターンを回答させる.この回答結果から各々のリズムパターンに対して,どのような画像から高い連想度を得られるかを推測する算出式を導出する.続いて本処理では,任意の入力画像に対して,各々のリズムパターンの連想度を算出し,最も連想度の高いリズムパターンを用いて自動アレンジした音楽をユーザに提示する.