著者
福山 雅深 大岩 美春 山井 成良 北川 直哉
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2015-IOT-28, no.2, pp.1-6, 2015-02-26

近年,金融機関や政府,地方行政団体等に詐称したメールを送信して,不正に金銭を窃取する事例が多く発生しており,メールの差出人や内容の信憑性を確保することが求められている.DKIM は送信ドメイン認証技術の一つであり,送信側が付加した電子署名をメール受信時に検証し,送信されたメールが正当な送信者から改竄なく配送されたかを判断することができる.しかし,DKIM 検証機構は,特に受信サーバ側ではそれほど普及していない.本論文では,通常メールサービス提供者の受信サーバで行う検証処理を,メールサービス利用者が設置した POP プロクシを用いて検証し,その結果を各ユーザに通知するシステムについて報告する.