著者
大川 裕輝 川上 幸雄
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1021-1024, 2020-09-25

大腿骨ステム周囲骨折に対する手術は侵襲が大きくなりがちであり,骨癒合に長期間を要することから臥床期間が長くなり,術後に移動能力の低下を認める症例が多くみられる.ステム周囲骨折の治療選択は主にステムのゆるみがあるかどうかで区別されるが,ステムのゆるみがない骨折型でも症例に応じてステム再置換の適応を拡大し,術後免荷期間を短縮することでADLの維持につながる可能性があり,患者背景を考慮した術式選択が重要であると考える.