著者
大柿高志 阿部将和 大本義正 西田豊明
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.765-767, 2015-03-17

構成的考証法とは、人々が断片的な考えや証拠を持ち寄ってストーリーを形成するのを助けるために、演劇ロールプレイとディスカッションを組み合わせた独自の方法論である。本論文では、構成的考証法を登場人物の内面理解を深める目的で用い、部分的実装について報告する。 ワークショップIでは、時代考証のために参加者が議論と演技を交互に行い、ひとりずつ演技をしながら議論を再検討した。演技による議論の進展があったが、内容は物理的な行動や客観的解釈に偏った。 ワークショップⅡでは、没入型ディスプレイを複数台用い、仮想空間内で時代考証の演技をしつつ、演技の役を入れ替わりながら議論を進めた。その際、人物の動機や感情への言及が観察され、部分的だが内面への踏み込みが確認された。