2 0 0 0 OA 浮世画帖

著者
奥村政信//〔画〕

奥村政信の大判墨摺絵を画帖にしたもの。第1帖31図、第2帖20図。遊女の見立て絵、歌舞伎に取材した武者絵、昔話を扱ったものなど様々である。他機関所蔵の画帖に見出される同一の図と比較すると、元来あった番号付けや落款が、この画帖では省略されている。逆に、この画帖には最初の1枚(白川丹海)に政信の落款があるが、『きおひさくら』(天理図書館所蔵)に含まれる同じ図には落款はない。政信は活動の初期に12枚組の墨摺絵を多く刊行している。本資料はそれらのシリーズから選択しあらためて摺ったものか。奥村政信(1686-1764)は、詳しい経歴は明らかでないが独学で浮世絵を学び、元禄末から宝暦ころにかけ活躍。初期は版本の挿絵や大型墨摺絵の組物が多く、次第に一枚物に移行した。