著者
宋釋祖元撰
出版者
周勳刊
巻号頁・発行日
1797

宋無学祖元撰、釈一真・徳温等編。別書名「仏光国師真如寺語録」「仏光国師語録」等。祖元(1226-86)は、北条時宗に招かれて弘安3(1280)年来朝、同5年臨済宗円覚寺開山となる。字子元、号無学、賜号仏光禅師。我が国禅宗発展史上重要な高徳の禅僧である。川瀬一馬著『五山版の研究』によれば、本書五山版には4種があり、一つ目は南北朝極初期を降らない頃のもの、二つ目は応安3(1370)年春屋妙葩重刊本、三つ目は二つ目とほぼ同時期の真如寺刊本、そして四つ目は嘉慶2(1388)年周勛刊本で、当館本はこのうちの嘉慶2年刊本に相当する。伝本は稀少で、書中に「昌賢」「賢」「吉」等の刻工名がみえる。書中、大部分に朱点・朱引きが施され、古印記「恵林院」が押捺されている。