著者
宮田 忠明 正木 宏和 芦原評 清水謙多郎
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.77(1997-OS-076), pp.73-78, 1997-08-21

本論文では,分散メモリ型大規模並列システムにおける大域的ページ配置方針について論じる.各ノードの主記憶を仮想記憶の一時的な退避先として割り当てる大域的ページ配置方式は,従来の仮想記憶におけるディスクアクセスをより高速なノード間のメモリアクセスに置き換えることができる.限定されたノードにしかディスクを持たない大規模並列システムでは,大域的ページ配置は特に有効と考えられる.本論文では,状態情報の収集,置き換えページの選択,ページを転送するノードの選択などについて,大規模システムを想定した大域的ページ配置の様々な方針を提案し,これらの性能をシミュレーションを用いて比較・評価する.