著者
寺沢 幹雄 小高 金次 佐藤 創 和田 重久 外山 武徳
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.54-63, 2002 (Released:2008-07-30)
参考文献数
19

本論文では,実時間視点モーフィングを用いたWeb用立体表示であるWeb2.5Dを実現するための実証実験的電子商品カタログシステム実現手法を述べ,データ自動生成法を提案する.実時間視点モーフィングは未校正カメラで撮影された2視点画像から2次元処理により中間視点画像を実時間で生成する手法であり,本システムでは複数画像に対応することで対象物体の全周表示を可能とした.自動抽出した特徴点に対して,データ作成者が入力した8組以上の対応点から得られるエピポーラ制約に基づいて面情報が自動生成される.オクルージョンにより対応点の自動決定が困難な場合には,レイヤ構造をサポートした専用エディタで修正する.本手法はバナー広告や画面背景にも適用できるため,通信販売,製品説明,電子会議など多くの応用に有効である.静止画像以外の転送データ量は数十キロバイト程度であるため,電話帯域のインターネットでも実用的に利用できる.