著者
春日 重光 小坂 雄一 北原 茉依 小山内 光輔 関根 平 野宮 桂
出版者
信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター
雑誌
信州大学農学部AFC報告
巻号頁・発行日
vol.14, pp.23-28, 2016-03-30

草型改良による生産性改良のため,ソルガム類の市販品種を用いて,草型・茎葉関連形質および乾物生産性について評価した。出穂期および葉身長,葉身幅,葉面積,着生角度,中央部および下部稈径,茎数,草丈の草型・茎葉関連形質間の関係および乾物生産性との関係から,中央部および下部稈径は,草丈,着生角度を除く他の草型・茎葉関連形質との間で中~高い相関関係が,また,乾物生産性との間でも中程度の相関関係が認められ,特に,中央部稈径は収量性を評価するための簡易な指標になると考えられた。これに対し,草型の指標の1つである着生角度は,他の草型・茎葉関連形質および乾物生産性との間でも相関関係は認められなかった。さらに,写真を利用したソルガムの草型解析の結果から,縦幅,縦幅の差,縦横比および空間面積の和など項目で,ソルゴー型が他のタイプとは大きく異なり,葉身は大きく,立葉であることが認められ,草型は立葉の方が乾物生産性に優れることが推察された。