著者
小木 しのぶ
出版者
日本計算機統計学会
雑誌
計算機統計学 (ISSN:09148930)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.31-40, 2015 (Released:2017-05-01)
参考文献数
19

テキストマイニングという言葉が登場し, はや10年以上が経過している. テキストマイニングは魔法の杖で使えば何でもうまくいく, といった大きな勘違いからテキストマイニングに対する期待が一気に膨らんだ時期もあった. しかし実際はうまくいかないことも多く, テキストマイニングへの期待は大きく失われ, 実社会への適用がいったんすたれる傾向が見受けられた. そのことで, テキストマイニングは逆に地に足のついた研究や解釈がされるようになり, とかく巨大になりがちなテキストデータの分析において, ハードウェア並びに高速化技術によるデータ処理速度向上の助けも受け, 新たな発展が進んでいる. この報告では, これらの技術と変遷について研究と活用の動向をまとめる.