著者
山崎 浩之 森川 嘉之 小池 二三勝
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.708, pp.199-210, 2002-06-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
12
被引用文献数
4

サンドコンパクションパイル工法は, 密度増加による代表的な液状化対策工法である. 同工法の設計, すなわち圧入率あるいは置換率 (以下本論文では圧入率とする) とよばれる砂杭面積の原地盤に対する占有率の設定は, 原地盤N値, 細粒分含有率, 改良目標N値を用いる設計法で行われることが多い. 本論文では, 港湾・空港において行われた同工法の液状化対策としての実績を集め, 圧入率と改良後の杭間N値を調べ, 既存の設計法の妥当性を検討した. その結果, 実測値は圧入率が同一であれば改良前の原地盤N値が小さい方がN値の増加が大きくなっていたが, 既存の設計法はこの傾向を逆に評価することがわかった. そこで, 同工法の改良メカニズムについて繰返しせん断効果を考慮した方法を導入し, 圧入率設定のための新しい方法を提案した.