著者
田中 秀典 小竹 成人 山本 鉱 三宅 智実
出版者
大学評価コンソーシアム
雑誌
大学評価とIR (ISSN:24358959)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.25-35, 2020-11-06

国立大学は法人化やグローバリゼーションの流れにより、その使命が大きく変化し、業務はより高度化・複雑化した。それを担う事務職員には、専門分野に精通した者から、多用な専門性を基に総合的に活動できる者まで、幅広い人材が求められている。そこで、大学の管理運営機能の強化に繋がる職場環境を構築することを目的に、現在の職場環境に対する事務職員の満足度調査を複数大学で実施した。事務職員の意識や、職場環境の違いについて大学毎の特性を評価した結果、複数大学で実施することで各大学の人事制度等における問題点を相対的に把握することができた。これにより、その解決に向けた課題を設定し易くなるという効果が得られた。しかし、大学の規模や目的の違い、標本数の不足などにより、各大学の特性を考慮した詳細な分析は行うことができなかった。今後、より多くの大学と共同で実施することで、具体的な業務改善に資する分析が可能になると考えられた。