著者
実井 仁 中村 円香 岡野 正寛 中原 俊二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.13, pp.5-10, 2011-03-04
被引用文献数
5 5

アナログテレビ放送終了後の2011年7月以降,VHF帯の1chから3chを利用する新しい移動体・携帯端末向けマルチメディア放送が開始される予定である.VHF-Low帯のマルチメディア放送では,従来のリアルタイム型放送サービスの他に蓄積型放送サービスの導入が検討されている.蓄積型放送サービスとは,受信しながら視聴するのではなく,コンテンツをいったん受信機に蓄積してから楽しむサービスである.蓄積型放送サービスでは,放送波のみで蓄積を完結させる方式としてデータカルーセル伝送方式が提案されている.そこで,データカルーセル伝送方式による効率的な蓄積受信を実現するために,室内実験により繰り返し放送回数と蓄積成功率の関係を明らかにし,リアルタイム型放送サービスと同等のサービスエリアを確保するために必要な繰り返し放送回数を求めた.