著者
川村 大河 中林 赳明 長瀬 智行
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC)
巻号頁・発行日
vol.2013-CSEC-62, no.46, pp.1-4, 2013-07-11

今日の暗号技術において,乱数生成技術は様々な局面で必要不可欠な技術であり,性能の良い暗号論的乱数生成器は現在でも広く求められている.特に,限りなく真の乱数に近い乱数系列を発生させることのできる物理乱数生成器は,比較的高価である,系列生成に時間がかかる,など様々な制限が存在している.そのため安価に実現できる優れた物理乱数生成器の開発は,セキュリティの向上という面において急務であるといえるだろう.そこで,ほぼ全てのデバイスに標準的に付加されているマイク入力から得られる雑音を利用して乱数生成器を開発することはできないかと考えた.本研究では,マイク入力から得られた雑音データの最下位ビットをとり,Barak, Impagliazzo & Wigderson 抽出器を利用することによって,乱数生成器を設計した.
著者
川村 大河 黒澤 安奈 長瀬 智行
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2011 論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.3, pp.229-234, 2011-10-12

今日の暗号技術において,乱数生成技術はさまざまな局面で必要不可欠な技術であり,性能の良い暗号論的乱数生成器は現在でも渇望されている.特に,真の乱数を発生させるためには高価な機材等が必要であり,安価に実現できる真の乱数発生器はさまざまな場面で必要とされている.そこで,身近な自然現象である音を利用し,真の乱数もしくは,それに順ずる乱数列を発生させることの可能な乱数生成器を製作することはできないかと考えた.本研究では,そのための前段階として,音声及び,音声をダウンサンプリングした際に発生する折り返し雑音の乱数性について検証を行った.