著者
若林 啓 竹内 誉羽 平松 淳 中野 幹生
出版者
一般社団法人 人工知能学会
巻号頁・発行日
pp.1N3J903, 2019 (Released:2019-06-01)

本論文では,音声言語理解の代表的な形式であるスロットフィリングタスクを,入力文の最適分割を求める問題として定式化するアプローチを提案する.この定式化を用いることで,系列ラベリングとして定式化して深層学習を適用する従来の手法に比べ,小さい計算資源で実行可能な言語モデルの学習に基づいた手法を導くことができる.提案手法は,モデルの学習をワンパスアルゴリズムによって高速に行い,最も確率の高い解釈の推定を動的計画法を用いて効率的に行う.実験により,提案手法は深層学習手法と同等の推定精度を達成しつつ,高速かつ省メモリに動作することを確認する.