著者
徳永 剛 今井 孝樹 流合 慶多
出版者
公益社団法人 佐賀県理学療法士会
雑誌
理学療法さが (ISSN:21889325)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.7-13, 2020-02-28 (Released:2020-12-18)
参考文献数
15

[目的]教育を充実させた方が良い項目を特定する目的で臨床能力の主観的評価を実施した。[対象]臨床経験 3年未満の理学療法士50名とした(総合病院32名,整形外科,クリニック 7名,脳血管障害中心の回復期施設 5名)。[方法]①臨床評価能力と②臨床技術において主観的評価表を用いて各項目を点数化した。①臨床評価能力,②臨床技術のそれぞれの項目間を多重比較で比較した。また①臨床評価能力と②臨床技術の項目の中で,今後学びたい,勉強会に参加したい項目について複数回答で調査し,項目ごとに百分率にて算出した。[結果]多重比較では,①臨床評価能力は,姿勢・動作観察及び統合と解釈が他項目と比べ有意に低値であった。②臨床技術は,特殊テクニックが他項目と比べ有意に低値であった。今後学びたい,勉強会に参加したい項目は姿勢・動作観察及び分析が95.1%であった。[結語]臨床経験3年未満の理学療法士は姿勢・動作観察及び分析の自己評価が低く,苦手で学びたいと感じていることが明らかになった。