著者
小林 聖人 田中 麻奈美 鈴木 義規 斎木 博 下村 美文
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第22回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.123, 2011 (Released:2011-11-07)

林地残材や農作物非食用部などのセルロース系バイオマスと言われる資源は再利用できるにも関わらず、廃棄されている割合が高いのが現状である。その原因はいくつかあり、収集コストが高いこと、水分含有量が高いこと、さらに難分解性有機物質を多く含むことが挙げられる。難分解性有機物質の分解方法には熱処理や化学的処理などがあるが、これらの方法は環境に対して必ずしも良いとは言えない。そこで、本研究では廃棄されるセルロース系バイオマスの有効利用を目的とし、酵母菌によるセルロース系バイオマスの分解・資化実験を行った。 実験は単一炭素源として無機塩液体培地にセルロース系バイオマス(本研究はワラとスギを使用した)を加え、長期培養した。その間、一定期間ごとに生菌数を測定した。また使用する菌は前培養した。 実験の結果、単一炭素源にワラを加えた培地では菌の生育が確認できた。また、粉末加工した方が生育に適していることがわかった。