著者
有賀 三夏 下郡 啓夫 國藤 進 永井 由佳里
出版者
日本創造学会
雑誌
日本創造学会論文誌 (ISSN:13492454)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.170-183, 2021 (Released:2021-04-15)

本研究は、芸術思考の創造プロセスの具現化に着目したワークショップのプロトタイプの設計とその効果測定に関するものである。この芸術思考ワークショップの効果を測定するためにガードナーの多重知能と、情動知能や創造性に基づく探究力を評価指標としてその有効性を調査した。その結果、芸術思考ワークショップは多重知能や探究力の向上に寄与することがわかった。芸術思考ワークショップは、被験者の多重知能8つのモジュールのすべての項目で向上が認められ、特に、対人的知能、論理・数学的知能、空間的知能の変化が大きかった。芸術思考ワークショップは、探究力の4つの主因子のすべての項目で向上が認められた。特に、状況対応力、創造力の変化が顕著であった。