著者
望月 正弘
雑誌
研究報告バイオ情報学(BIO) (ISSN:21888590)
巻号頁・発行日
vol.2015-BIO-43, no.4, pp.1-2, 2015-09-05

コンピュータによる予測で医薬品候補化合物を選別する技術バーチャル・スクリーニングは,創薬の効率化に重要である.発表者は,並列生物情報処理イニシアティブが主催するオープン創薬コンテストへの参加を通じて,提案手法の有効性を検証した.本手法は,(1) スクリーニング対象化合物とターゲットを阻害する既知化合物の物理化学的性質の類似性を定量的に評価し “薬らしさ” に欠ける化合物を排除する段階と (2) 化合物の構造情報に加えてアッセイの実験条件を特徴量として用いた機械学習による薬剤活性予測の段階の 2 段階から構成される.最終的に医薬品候補として予測した化合物のうち,182 化合物が実際にアッセイの対象とされ,9 個のヒット化合物を得た.