著者
末永 義則
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.230-236, 1979-04-01 (Released:2012-03-22)
参考文献数
17
被引用文献数
1

白癬にたいするステロイドの影響を臨床例をもとに報告した。白癬病巣はステロイドによつて, 初期には一過性に炎症症状が減退するが, 拡大し, 非定型的となる。時には深在性白癬となる例もある。報告した深在性白癬は白癬性毛瘡3例, チェルズス禿瘡1例, 白癬性肉芽腫1例であり, 組織学的に白癬性毛瘡, チェルズス禿瘡では毛嚢内に, 白癬性肉芽腫では真皮内に豊富な菌要素がみられた。