著者
内田 豊昭 小林 健一 本田 直康 青 輝昭 小俣 二也 遠藤 忠雄 石橋 晃 小柴 健
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.31, no.10, pp.1701-1707, 1985-10

1)膀胱腫瘍10例(11腫瘍)に対してBCG 30 mgから240 mgによる膀胱腔内注入療法を施行した.2) 11腫瘍中7腫瘍に腫瘍消失,4腫瘍に20~80%の腫瘍縮小効果が認められた.3)腫瘍の大きさ別では米粒大腫瘍の4腫瘍は全例消失し,小指頭大の腫瘍では5腫瘍中3腫瘍が消失し,残りの2腫瘍にも著明な縮小が認められた.4)悪性度の判明した8腫瘍についてみるとGrade 1は5例中4腫瘍全例が消失,1腫瘍が50%縮小し,Grade 2は3腫瘍が20~80%の腫瘍縮小を認めた.5)副作用としては,膀胱刺激症状を10例中7例(70%),発熱4例(40%),血尿3例(30%)を認めた