著者
由崎 俊道 村山 大記
出版者
The Phytopathological Society of Japan
雑誌
日本植物病理学会報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.260-266, 1966-12-25 (Released:2009-02-19)
参考文献数
17
被引用文献数
4 4

紫外線照射によって不活性化されたTMVを活性TMVに混ぜて植物に接種すると,照射TMVの干渉作用によって,活性TMVの感染は阻止された。この照射TMVの干渉作用は接種した植物によって異なり,Datura stramoniumでは最高の阻止率を,Nicotiana glutinosaでは最低の阻止率を示した。照射TMVの干渉作用はpH 5.2とpH 7.0では大差がなかった。活性および照射TMVの混合液の感染力は蒸溜水で希釈することによって回復した。干渉(阻止)作用はTMVの蛋白によって示され,紫外線照射によって不活性化されたTMV-RNAでは認められなかった。また,照射TMVを接種したナス科植物汁液のTMV感染阻止作用をしらべたが,未接種植物汁液の阻止作用との間に大きな差は認められなかった。以上の結果から,照射TMVの干渉作用はTMV蛋白の接種植物に対するある種の作用に起因するものと考えられた。