著者
岡本 健 釜石 直裕 松尾 友貴
巻号頁・発行日
2009-11-22

現在、日本各地でメディアコンテンツを活用した観光振興が行われている。そうした観光振興には課題もあるが、旅行者に当該地域を認知させ、来訪させる機能を持つことは地域にとって重要である。本稿では、アニメ「けいおん!」の聖地とされ、アニメ聖地巡礼者が訪れている滋賀県犬上郡豊郷町の豊郷小学校旧校舎群にて、来訪者に質問紙調査を行い、その認識の変化を計測した。その結果、「けいおん!」の聖地巡礼を目的として来訪した巡礼者の中にも、校舎の建築家であるヴォーリズに興味を抱き、他のヴォーリズ建築への来訪動機が形成された者が全体の3割以上にのぼることが明らかになった。