著者
桝谷 亮太
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.985-988, 2020-09-15

はじめに 研究は,計画を立案して倫理申請し,その成果を学会発表や論文執筆により社会に還元するまでが1つの流れである.しかし,いざ国内雑誌に投稿しようと思って書き進めたものの,初めて論文を執筆する場合は文章がうまくまとまらず,苦労することが多いのではないかと思う.実際,ルーチン業務の傍らで研究を行う臨床検査技師にとって,研究の手法のみならず文書における日本語表現の方法まで学ぶ機会は少ないのが現状である.科学論文を書くにあたっては,守るべきルールやポイントがあり,それを知っているだけで論文の書きかたはすぐ上達する. 本稿では,一般的な文書と違い科学論文で求められる表現について紹介するとともに,表記法のルールについて解説する.これから国内雑誌への投稿を目指す方にとって,少しでもお役に立てば幸いである.