著者
大石 圭 斎藤 英雄 梶田 大樹 高詰 佳史
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:21888701)
巻号頁・発行日
vol.2019-CVIM-215, no.18, pp.1-6, 2019-01-10

手術のビデオ撮影による記録の有用性は以前から認識されてきた.すでに多くの手術室では固定式の術野カメラが設置されている.しかし,実際には外科医の頭部や体によって術野が隠れてしまいカメラによる手術の記録が困難である.我々はこの問題を解決するために,無影灯に複数のカメラを取り付け記録するシステムを提案した.また,術野を認識し自動的にカメラを切り替えることで,頭部の映り込みの少ない映像の生成を試みる.その際,一般的に頻繁なカメラの切り替えは,動画の視聴品質 (Quality of View,QoV) が低下する.そこで我々は,組み合わせ最適化の手法で,最短経路問題で広く用いられるダイクストラ法をこの問題に応用し,一定時間カメラの切り替えが行われず,動画全体で観測している術野領域が最大になるカメラスケジューリング手法を提案する.