著者
高野 頌 北里 翔大 村山 史秀 進藤 千代彦 楠澤 英夫 伊藤 正行
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.55, no.Supplement1, pp.s49-s55, 2012 (Released:2013-08-29)
参考文献数
8

上気道感染症としての季節性インフルエンザ治療に, ドライパウダー吸入剤として製剤化された抗インフルエンザウイルス吸入剤が臨床適用されている。吸入剤の気道局所送達率が薬剤の粒子径分布と吸気条件に依存することから, 本報ではこの最適吸気条件を検討した。実験には, 吸入剤として, ザナミビル水和物製剤およびラニナミビルオクタン酸エステル水和物製剤を用いた。製剤の粒子径分布の測定結果および気道粒子沈着解析の結果から, 上気道局所への製剤送達率は吸気条件により変化し, 最適吸気条件は正座位での正常時吸気であることを明らかにした。