著者
川上 幹男 楠田 浩二
出版者
公益社団法人 日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
日本オペレーションズ・リサーチ学会和文論文誌 (ISSN:13498940)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.175-203, 2021 (Released:2021-09-28)
参考文献数
23

宿泊・飲食サービス業の就業者数の重回帰予測モデルを,予測高精度,速報性,説得力,政策決定支援力のEBPMに資する4要件を満たすモデルとして構築する.四半期毎に2四半期先までの就業者数を予測する平常時モデルに加え,今般の緊急事態宣言のような不測の事態の影響を織り込める非常時モデルを重回帰モデルの説明変数予測にVARモデルのインパルス応答分析を利用して構築する.非常時モデルは就業者数が世界金融危機時以来の低水準にまで低下することを予測しており,当該業界向けの支援策が喫緊の課題であることを示している.