著者
星加 安之 武藤 義一
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.27, no.8, pp.520-524, 1978-08-05
被引用文献数
1

試料空気を60/80メッシュのTenax-GCを充てんした試料捕集管(長さ3cm,内径8mmのガラス製)に吸引速度5.5l/minで吸引し,50l捕集した.次に,試料を捕集したTenax-GGをガスクロマトグラフ導入用試料管(長さ14cm,内径4mmのガラス製()以下試料管と略記)に移し替え,これを室温から280℃まで42秒で加熱昇温して捕集成分をガスクロマトグラフに導入した.分離カラムには80/100メッシュのクロモソルブW(AW,DMCS)にシリコンXE-60を1又は5%塗布した充てん剤を長さ3m,内径1又は3mmのガラスカラムに充てんしたものを用いた.これをカラム温度170℃,窒素キャリヤーガス流速35又は50ml/minで操作し,検出器に水素炎イオン化型検出器(以下FIDと略記)を用いて分析を行った結果,7種のインドール類のうち,2,3-及び2,5-ジメチルインドールの重複を除いて14分以内にテーリソグもなくほぼ完全に分離して定量することができた.本法による7種のインビール類の検出限界濃度は約0.05ppbであった.又,本法による無臭室内に調製された7種のインドール類の既知濃度{約(0.2〜0.4)ppb}の回収実験の繰り返し精度は,変動係数で約11%以下でありほぼ満足に測定できた.更に,ラット飼育室内空気中のインドール類の測定に本法を応用した.