著者
武藤淳一 藤井 英史 森島 繁生
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.26(1997-CVIM-110), pp.49-56, 1998-03-19

空間周波数成分を用いて顔表情の認識と再合成を実時間で行うシステムを提案する。画像から自動的にトラッキングされた目・口周辺の正方領域について、高速フーリエ変換を実時間で行い空間周波数成分を求める。次にこの帝域パワーから顔器官の形状、ここではFACSに基づくAUのパラメータ値をニューラルネットワークを用いて推定する。実際にこの推定結果から、顔表情を再合成して原画像との印象を比較した結果、学習には用いていない表情に対しても、原画像と類似した印象を再合成することが可能となった。これにより、瞬きや口の開き、目の開き工合などが忠実にトラッキングすることができる。したがって、マーカー等を顔面に添付することなく、非装着、非接着で表情の印象レベルでのモーションキャプチャを実現することが可能となった。