著者
村瀬 香緒里 永井 崇之 江丸 裕教 牧 晋広
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.12, pp.1-7, 2017-09-22

IT インフラ仮想化技術の進展により,仮想化した IT インフラの構成を動的に変更できるようになった.これにより,IT システムのメンテナンスにおける IT インフラの構成変更はダウンタイムなしで実行可能となった.一方で,近年の IT システムの負荷変動は激しく,予測しにくいため,構成変更中にも IT システムに問題が発生する場合がある.その場合,発生した問題が実行中の構成変更の影響によるものか否かに基づいて,一連の構成変更処理の中断,見直しする対応が必要になる.しかし,IT システムの大規模化,複雑化により,構成変更による影響範囲の特定,及び,構成変更中断,見直しの判断は難しく,IT システム管理者は,誤った判断をする場合がある.本研究では,構成変更実行中に IT システムに問題が発生した際,構成変更の影響範囲に基づいて構成変更を続行すべきか否かを判断し,ルールベースで構成変更処理を自動制御する機能を提案する.本研究では,本提案機能を実装し,実ケースで効果あることを実証した.