著者
市川 徳和 江口 寿栄夫
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.163-167, 1987-05-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
12

広い意味での脳損傷児という概念に立って水頭症を合併せる二分脊椎児と脳性麻痺痙直型両麻痺児に対して,認知・知覚-運動障害を心理学的検査にて調査した.二分脊椎児9例,脳性麻痺児19例で年齢は6~15歳である.検査は田研・田中Binet知能検査,WISC-R知能検査,Frostig視知覚発達検査,Bender-Gestalt検査の4種類を全例に施行した.精神発達遅滞を思わす症例を除いても高頻度に認知・知覚-運動障害を両者に合併していたが,脳損傷児の小児リハビリテーションを進める上で重要な点と考える.